業務マニュアル作成・運用支援
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ある日の職場風景
Aさんは2か月前に転職してきた中途採用社員です。
本社で受けた3日間の基礎教育のあと現場に配属されましたが、多忙な前任者がなんとか捻出できた引き継ぎ期間は1日だけ。 「あとは資料を見ておいて」と見せられた資料の大部分はキャビネットに保管され、一部はサーバーにPDFで保管されているようです。
少し仕事に慣れ始めた本日、Aさんは客先で作業しています。終業間近、顧客のB氏から、不慣れな業務を依頼されました。教えてもらったことはないが、おおよその手順は知っている。相談する先輩や上司はいない。急いでいる様子で、断れる雰囲気でもない。なんとか作業を終えて帰社したところ、客先からクレームが入っており…
Aさんに落ち度はあったのか?
依頼してきたB氏に手順を教えてもらう、先輩に電話をして確認するなど、振り返ってみれば考えられることはありますが、Aさんには同情してしまうケースです。経験が浅いなりに知識を動員して顧客の要望に応えたつもりだったのに、知らないルールが存在していました。Aさんのスキルの問題と言うよりも、組織がサービスを提供する仕組みの問題と言えるでしょう。
このような状況に思い当たりませんか?応急措置を繰り返して、ミスが再発していませんか?企業イメージの低下や、賠償や訴訟のリスクを危惧していませんか?
業務マニュアルで業務を標準化しましょう
不慣れな業務でも、先輩の手順やノウハウをAさんが活用できたとしたらどうでしょう?きちんと作業できたのではないでしょうか。
「いつ・誰が業務を行っても同じ成果が残せる」ようにするには、業務マニュアルが効果的です。業務マニュアルは、正しく安全に業務を行うためのルールを「見える化」したものです。ルールに従うことで品質と時間は守られ、企業は高いパフォーマンスを維持し、顧客は利益を享受できます。
業務の標準化について詳しくは、こちらもご覧ください。
業務マニュアルってどんなもの?
業務マニュアルは、単なる作業手順書ではありません。いつでも・誰でも、安全に正しく業務を行い、高品質の成果を生み出し、顧客に価値を提供するためのツールです。
このため、手順を明確にしつつ、以下のような視点で、業務の全体像を網羅する必要があります。
- 何を(What)
- なぜ(Why)
- いつ(When)
- 誰が(Who)
- どこで(Where)
- 誰のために(Whom)
- どのように(How)
利用形態も様々です。冊子(紙・データ)、動画教材、報告書フォーマット、チェックリスト、専用のアプリ..活用シーンを想定した形態であることが使い勝手を大きく向上させます。
また、業務マニュアルは、業務の中で活用しつつ継続的に改善されなければなりません。より良い方法が見つかったとき、業務を行うためのツールやシステムが変わったとき、新たな規制・法令などへの対応によって手順に変更や追加が発生したときなど、状況の変化に合わせたスピーディな改訂が必要です。
業務マニュアルの作成と運用でよくあるハードル
標準化したい業務であればあるほど、属人化(個人のスキルに品質が依存)しやすいケースがあります。
業務が複雑で例外対応が多い場合、マニュアルに落とし込むことは容易ではありません。また、同じ業務から同じ成果が出ている場合でも、実は担当者ごとにやり方が違っていて、効率に差があることもあります。それぞれの担当者は、自分のやり方が正しいと思っているため、マニュアル化に非協力的になることもよくあります。
いざハードルを乗り越えて、業務マニュアルを完成させたとしても、複雑で分かりにくいものになっていたら現場で活用されません。最初は良くても、修正が難しくていつしか置き去りになることもあります。
現場で歓迎される業務マニュアルの作成は、業務の片手間ではなかなか実現できません。
業務マニュアル制作のプロセス
ダイテックは、業務の目的や目標の再確認からスタートし、課題解決の仮説設定と検証を繰り返しながら、マニュアルに落とし込んでゆきます。
- 1.業務マニュアルの企画・コンセプト立案
- 現状の課題や制作プロジェクトの進行方法などをすり合わせます。マニュアル化する業務について関係者からヒアリングをして、業務マニュアルの目的と実際にマニュアルを使用する現場の担当者を確認します。
- 2.業務プロセスの可視化
- ヒアリングした結果をもとに、業務で発生する個別の工程を整理して、プロセスマップを作成します。
プロセスを明確にすることで、あるべき姿と課題が見えてきます。
- 3.業務マニュアルの要件定義
- プロセスマップの内容を基に、マニュアル化する内容や情報の粒度などを詳細に検討し、コンセプトに合わせた基本設計を行います。ここでは、実際に業務を行う担当者の意見を重視します。
- 4.業務マニュアル制作
- 要件定義に基づき、実際の制作を進めます。業務の目的や全体の流れを明確にしたうえで、手順やチェックポイントなどを書き起こし、マニュアルの形式に整理します。
- 5.配信・定着・運用支援
- 完成した業務マニュアルを媒体に適したプラットフォームで配信し、現場業務への定着を支援します。適切に改訂されるよう、修正方法のトレーニングなどを行います。必要に応じて「システム開発」などを別途企画し、さらなる活用を支援します。
業務マニュアルを整備しませんか?
業務マニュアルの制作には、関係者の参画と合意、とりわけ現場担当者の思いの反映が重要です。
自分の思いが反映された業務マニュアルに対しては改善や見直しの意欲が高まり、マニュアルも業務とともに成長します。
ダイテックは、業務の目的を明確にし、業務担当者の思いや工夫を取り入れ、将来に渡ってメンテナンスしやすい業務マニュアルの制作を強力にサポートします。
業務プロセスの中で負担なく活用でき、現場を活かす業務マニュアルを整備しませんか?
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